「アナムネ(コミュニケーション)」で情報収集

「アナムネ(コミュニケーション)」で情報収集

看護師は患者さんと日常的にコミュニケーションを図りますが、医療を提供するという観点から特に重要なのが入院時に行うアナムネです。アナムネを正確に行うことで、的確な医療や看護ケアの提供が可能となり、より効果的に治療を進めていくことができます。

アナムネとは

アナムネとは、患者さんが入院する際に症状や病歴などの聞き取りを行う作業です。いわゆる情報収集で、ドイツ語で病歴を意味する「アナムネーゼ」という言葉から来ています。現場ではよく看護師同士で「アナムネ取ってきます」「アナムネ取ってきて」という会話が行われています。
具体的に聞く内容としては、入院の目的や病気の症状・経過などの「現病歴」、今までにかかった病気や輸血歴などの「既住歴」、食欲の有無や食習慣などの「普段の食事」、排せつの回数や方法などの「排せつについて」、「常用している薬や健康食品」、「飲酒・喫煙習慣」、歩行や食事などが自力で行えるかなどの「日常生活行動について」、睡眠時間や睡眠薬使用などの「睡眠状態」、「介護保険の利用について(65歳以上)」、「家族構成と連絡先」が主な内容となります。ただし、医療機関によって細かい部分は変わります。看護師が直接聞き取ることもあれば、用紙に記入してもらうパターンもあります。

治療方針に影響を及ぼす

多くの看護師は、患者さんの話をできるだけ聞いて悩みや不安を解消したいと考えているはずです。普段のなにげない会話からそういった情報を引き出すことも可能ですが、患者さんの状態を一番わかりやすく知ることができるのは入院時に行うアナムネです。アナムネを本当に丁寧に行うとなると、1時間ほどかかってしまいます。しかしアナムネ以外にもやらなければならない業務はたくさんあるので、そこまで時間をかけられないというのが実情です。しかし、アナムネがおざなりになりすぎるとクリニカルパスに悪い影響を与えてしまいます。
病院によってはPFMというアナムネ調査を重点的に行う部署が用意されている場合もあります。様々な科で幅広い年齢層の患者さんに対してアナムネを行うことになります。そこではじっくりアナムネを行うことができるので、疾病とは関係のないような内容でも、よく聞いてみると深く関係しているというケースもあります。また、実際にあったケースとしては、アナムネ時に患者さんにクリニカルパスの説明をした際に「先生は○○日くらいで退院と言っていたけど」という指摘を受け、最近赴任した医師に確認したところ「今までこの病院で行ってきた方針とは異なる治療方針で進めていくつもりだ」と言われ、結果的にクリニカルパスの修正につながったということがあります。そのため、たとえ時間がない職場であっても可能な限り必要な情報を引き出すように心がけて取り組んでいく必要があります。

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